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新着情報―湘南学園中学校・高等学校―

2015/5/26

勇気と自信を。「ヤングアメリカンズイン湘南学園」

3月21日、湘南学園アリーナで、ヤングアメリカンズ(以下YA)のワークショップ公演が開催されました。


ブロードウェイミュージカルのようなショーをわずか3日間で作り上げます



YAは、アメリカなどの若者たち約50名と受講生が3日間で、歌やダンスを学び、ショーを作るプログラムです。これまで世界23カ国以上で実施され51万人以上が受講。日本でも今年は1月から4月にかけて全国24箇所を回り、ホームステイをしながら各地で公演を行いました。
今回の企画の詳細はこちらをご覧ください。(ヤングアメリカンズイン湘南学園特設ページ )

湘南学園の幼稚園から高校までおよそ210人が参加する大規模なこの企画。同校での開催は3年目となります。面白いのは、この企画を主催しているのが湘南学園のPTAだというところです。

佐伯佳奈子教諭(湘南学園入試広報) PTAが主催となり、そこに卒業生がサポートのスタッフとして入っています。学校関係者がサポーターとして学校を支えてくれていて、YAのメンバーのホームステイ先も、生徒の保護者の中からいいですよというお宅にお願いしてやっています。

また卒業生の中には、PTAのサポートをしたり、在学中にヤングアメリカンズと出会い、彼らのツアースタッフとして帯同し、今回湘南学園を訪れたという方もいます。

鶴田理沙子さん(湘南学園卒業生・YAキッズサポーターズ) 私が参加したのは高校生のときです。現在はキッズサポーターズという役職でいろんな会場に行き、今回その一つとして湘南学園にシフトインしています。

合言葉は「It's OK.」

ワークショップのプログラム自体は英語で行われますが、日本人キャストもおり、わからない部分は全て通訳してくれます。しかしマンツーマンでの指導も多く、最も重視しているのはジェスチャーや掛け声、合いの手など、言葉に依拠しないコミュニケーションと、それを通じた自己表現の解放です。

鶴田さん 歌いたい踊りたい、前に出たいという子たちは沢山いると思うんですけれど、その子たちにチャンスってなかなかないなと思っていて。でもYAって周りが気になり恥ずかしくてできないところに、チャンスを与えてくれる機会になるんです。選ばれる基準も結構ランダムなので、別にすごく上手くなくても、ソロで歌う機会もあるし、技術だけで判断されない場所なのかなと思います。






文字通り、誰にでも等しくスポットライトを浴びる機会が与えられる。現時点での技術ではなく、生徒たちの潜在的なやる気を引き出し、表現へと昇華させることに注目しているのです。こうした取り組みに共鳴する生徒は多く、リピーター率も高いそうです。


大石優希君「とにかく本番に向けて笑顔で自信を持って元気を出して行きたいと思います」

佐伯知夏さん(中3) 一昨年、初めてこの学校でYAの存在を知って、最初は興味本位で参加したんです。もともと人と関わることが苦手な部分があるんですけれど、YAの方は優しく接してくれるので楽しくて、それで今回また参加しました。元々歌も踊りも好きで、やりたいことが全部できるという点もそうですが、みんなで作り上げて行く感じがとても好きです。
大石優希君(中3) 僕も一昨年に母親から勧められて、今年で3回目になります。外国の方々と英語で会話ができるというのもいいですし、それに加えて僕は歌も好きなので、自由に自分の思いを歌やダンスで表現できるということにすごく感動ました。YAの方々はものすごく元気なので積極的に話しかけてくれるんです。その彼らの気持ちについて行くというか、乗っかって、みんなで楽しめるようになりました。



佐伯知夏さん「最初はどこの部分を習ってるのかわからなかったんですけど、次第に完成形が見えてきて、すごいわくわくしています」

また、保護者の目から見ても、子どもたちの変化ははっきりと見て取れるといいます。

種子島さん(PTA副会長) 息子は現在高校3年生でオーストラリアに留学しています。でも元々は英語があまり好きではなく、3年前YAに参加したときも、男の子でしたし踊りや歌なんてとんでもない話で、本人としては最初は嫌がっていたんです。けれど「1回やってみなさいよ」と勧めて始めたところ、初日帰ってきたその時からノリノリで歌の練習を始めました。みんなと一緒にやることがとても楽しいらしく、本当に一生懸命やっていたので、すごく嬉しかったです。
今回見させてもらって思うのは、やれる子ももちろんやるんですけれど、この子がと思う意外な子たちが大きい声で歌ったり踊ったり、嬉しそうに始めるんですね。それこそ1日目は、すごく好きなんだけどちょっとドキドキしている感じだったのが、2日目になると「今日やりたい」と少し自信が出てきて、3日目になると「やれるぞー」って顔になるんです。YAの人たちはいつも顔を見ながらやってくれて、「It's ok.大丈夫大丈夫」と言って引っ張り出してくれる 。その言葉が合言葉になって、殻を破り一歩違うことができる、その感動があります。



誰かがパフォーマンスをすれば、「ありがとう」「すごい上手」と声をかけ、自然に拍手が起こります。「最初はYAの方々が拍手の意味はこうなんだよと教えてくださって、最終的にみんな自主的にやるようになるんです」(佐伯知夏さん)
また、舞台袖に引き上げるときにはハイタッチしたり、上手く輪に入れない児童がいれば、隣に座って勇気が出るまで一緒に待ちます。このように、何かを教えるのではなく、自分の中に本来あるものを引き出すことを丁寧に行っていきます。

そしてそれはショーとしての個性にもつながっており、生徒たちのモチベーションを高めるだけでなく、表現に活かしているのが特徴です。多くの場面でソロパートを用意し、誰もが主役になる瞬間を用意した構成は、それぞれの特技や嗜好を活かした個性豊かなパフォーマンスとなっており、観客を楽しませます。稽古は和やかに行われていますが、舞台を意識した適度な緊張感は失われることがありません。目標は上演。海外の人との交流に加え、クリエイティブの現場にいるという刺激が、集中力を高め、短期間での見違える成長につながっているのです。

生徒が主役の学園

冒頭でお伝えしたように、YAを招いた今回の企画を主催しているのは湘南学園のPTAです。

種子島さん YAを始めた一番最初のきっかけはご覧になった方がいらっしゃって、それがたまたま理事長の耳に入り色々調べられたところ、素晴らしい活動をしていると。だったらぜひともうちでやりたいということで始まりました。企画自体は1年がかりで行っています。運営は先生方と合わせて17名で、そのうち10人くらいがPTAです。

他にもPTA・保護者が積極的に参加する行事・企画は様々あります。2013年には創立80周年を記念してカフェテリアが完成。新たにNPO法人「湘南食育ラボ」を設立し、栄養士は資格を持つ卒業生が、運営は保護者が行っています。(過去の記事 カフェテリア完成 NPO法人にて運営 )

こうした保護者・卒業生・同窓会・後援会が学校をバックアップする体制が、組織的に運用されていることは私学でも非常に稀なことで、教育の機動性を高める強靭な土台となっています。

こうした柔軟な体制のもと推進しているのが国際教育です。様々な海外ツアーや交換留学制度が用意され、興味を持てば何度でも参加できる企画が多いことが特徴です。
また留学生を迎え入れる活動も盛んです。姉妹校であるオーストラリアのノックススクールとの間で、交換留学生制度を結んだり(過去の記事 オーストラリアの親友にまた会える! ノックスジャパンツアー )、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の留学生との交流会を開くなど、新たな企画が次々と生まれています。

佐伯教諭 外に行きたい人が行くだけではなく、学校の中にもお迎えする。大きい学校じゃないのでそこが柔軟にできるんです。 その中の一つとして、YAはすごくいい取り組みだと思います。他とはまた内容が異なり、自分を出せるというか見つめられる。サポーターがついて、照明を浴びてソロで歌って、そういう経験がすごく自信になるんです。

こうして培った自信が、外との壁を取り払い、新たなチャレンジに結びつく。そしてその気になれば何度でもチャレンジできる。意欲を生み、意欲に応える体制が整っているのは、「生徒が主役の学園」という意識が教員・保護者・卒業生などに広く浸透しているからなのです。


リハーサルを終え、いよいよ本番。
YAと210名の生徒たちが、わずか3日間で作り上げた、驚きのショーをご覧ください。










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