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新着情報―東京女学館中学校・高等学校―

2014/3/13

泣いた 笑った 考えた 中3沖縄修学旅行

12月5日(木)~8日(日)にかけて、中学3年生の沖縄修学旅行を実施しました。

この修学旅行は、中学における平和教育の集大成。
「早すぎてもいけないし、一番感受性が豊かな時に。また、自ら学びにいく姿勢を求められる高校生になる前に、きちんと考える機会をつくりたいとこの時期に設定しました」と高野京子教頭。
同校では「高い品性を備え、人と社会に貢献する女性の育成」 を教育目標に掲げ、それを具現化するための実践課題として、平和教育の推進、自国文化の理解、国際的視野の育成、環境教育の推進、情報教育の推進、ボランティア学習の推進と6つのテーマを設定しています。

準備開始は5月から。
生徒による旅行委員会が中心となり、行動班や体験学習の内容、事前学習のテーマなどを決定しました。
「旅行後半に行う体験学習は、この学年の特色を活かしたほうがいいと思い、生徒たちに任せましたら、かなり食べ物に興味があり(笑)。紅イモチップス、サーターアンダギーづくりに決まりました。やはり興味のある側から入っていったほうがいいと思いますので、例年、学年の特徴が出るところです」と学年主任の渡部さなえ教諭。

事前学習では、沖縄の歴史や、文化、自然、観光、また現地で見学する壕(ガマ)について、本やインターネットを用いて調べ学習を行いました。また、ひめゆり学徒隊のドキュメンタリー映画も鑑賞。「沖縄に行ったことがなくて、観光地というイメージが強い人もたくさんいると思ったので、沖縄戦の歴史などを学ぶことで、より一層充実した旅行になるように取り組みました」と旅行委員会の委員長を務めたIさん。この成果はしおりに掲載するとともに、11月に行われた記念祭でも『平和展』として発表しました。

旅行初日は平和祈念資料館を見学後、平和祈念堂にて平和祈念式を執り行い、折鶴でつくったレリーフを献納しました。このレリーフは中学2年次の美術で取り組んだ『平和』をテーマにした絵画をモチーフにしています。




旅行の前半では、壕や資料館、普天間基地に隣接する佐喜眞美術館を訪れました。

「今まで授業で聞いたり、資料を見たり、ドラマ・映画で見たりすることはありましたが、実際にその場所に立つと、本やテレビの中のことではなく、本当にあったことなんだということを改めて実感しました。特に壕に行った時は、この中で人が亡くなったり、殺されたりしたと伺って、戦争による死がすごく身近に感じられて怖いなと思いました」とIさん。

旅行委員会で副委員長を務めたEさんは「平和祈念資料館では、戦争を体験された方々の証言を目の当たりにし、今では信じられないようなことが、実際に日常的に行われていたということに驚きました。しかも何百年前という昔ではなく、最近のことだということに衝撃を受けました。戦争で亡くなってしまった子どもの写真や、実際に戦争時に使われていた洋服なども展示されていて、どれだけ悲惨なものだったかということが、本当に心に響きました。今まで平和について考えるにしても、漠然としたような感じだったんですけれど、今回の旅行をきっかけに、戦争がどのような悲劇であったのかを深く考えることができるようになりました。また、佐喜眞美術館で、普天間基地について地元の方にお話を伺ったのですが、基地との境にある柵の形が動物園のオリのように見えて、私たちは動物のようだ、動物園の中で飼育されているようだとおっしゃっていました。遠くにいるから、基地問題の現実がわからなかったんですが、住民の方々にお話を聞いて、騒音や墜落事故だけでなくて、そういうところでも、嫌な思いをされているのがよくわかりました」

後半では、体験学習と首里城へ。
体験学習は、やんばる自然塾(沖縄の自然にふれる。カヌーを体験)、伊江島(サイクリングで自然や戦跡を見学)、ニライカナイ(紅イモチップス、サーターアンダギー、紅型、シーサーづくり、ビーチコーミング等を体験)の3つのコースがあり、関心のあるものを選択しました。







Eさんは「伊江島のコースを選択しました。友だちとサイクリングをするのは初めて!体を動かしつつ沖縄について学べて、友だちともコミュニケーションを深めることができてよかったです」

Iさんは「私は体験学習も友だちとの仲が深まって楽しかったのですが、ホテルや空港でたまたま席が隣になった子たちととても仲良くなり、友だちの輪が広がったことがとても印象に残っています」と笑顔があふれていました。

今回の修学旅行を通じて、「大勢の人数をまとめることは、本当に大変でした。でも、協力してくれる人がたくさんいて、横のつながりを強く感じました」とIさんとEさん。

Iさんは「リーダーシップを取ることは好きなんですが、経験があまりありませんでした。これほど大きな長の役目は初めてで、やるべきことがきちんとわかっていない時もありました。でも、旅行を通じて、自分は責任ある立場にいるんだから、引っ張っていかなければならないし、やるべきことをしっかりやって、かつ、それ以上のことを出さなきゃいけないことを学びました。今は、とても達成感があります」

Eさんは「私はIさんに誘われて、ちょっと引っ込み思案だったり、人前に立つことが苦手な性格を直せるかなと思って、副委員長に立候補しました。この経験で、そうしたところが少しは改善されて、人をまとめることに少し自信がつきました」

渡部教諭は
「特に、今年の中3はパワフルだと思います。ストレートな表現の仕方をしますので、今回の旅行も本当に泣いたり笑ったり悩んだりがとてもストレートに出ていました。また、代表委員、班長といった長の生徒を中心に、いろいろな話し合いが毎晩なされました。初日に、行動について反省を促すと少し憮然としていた生徒が、最終日に『先生、帰りたくないです。本当に楽しかったです』と言ってくれたときには、彼女たちと過ごした時間が大変愛おしく感じられました」

高野教頭は
「110周年の年に教育目標をもう一度見直した際に、自主性をきちんと育てていくことを再確認しました。自主性を育てるといっても一朝一夕でできるものではないので、学年が低いうちからさまざま機会をつくっています。中学ではこの修学旅行が一番大きな場。週1回の委員会を生徒と学年主任、副主任が中心となり、話し合いながら、細かいところまで決めていきます。教員が決めてしまえば短時間で済むところを、何週間にもわたり生徒の意見を聞いた上で、できないことはできないと言わなければいけませんし、可能なことは最大限チャレンジさせます。また、現地でいろいろな方と接し、それぞれの思いにふれたことは大きかったと思います。3泊4日ですが、初日と最後の日では、言ってみれば生徒たちが別人に思えるほど大人になったと私たちが感じますから、彼女たちも自分なりに、成長を実感していると思います」


旅行委員会委員長Iさんと副委員長Eさん



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