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新着情報―聖学院中学校・高等学校―

2015/5/20

タイ研修旅行②「メーコックファームでの出会い」


研修旅行の拠点となるメーコックファームは約1万坪の土地を有し、そこで宿泊しながら様々な活動を行います。


ファームには現在26人の子どもたちとスタッフ、世界中から集まるボランティアの人々が生活しており、聖学院のメンバーは、施設の補修などの社会奉仕活動をはじめ、ファームの子どもたちとの共同作業やスポーツなどを通じて交流を深めていきます。言葉は片言の英語とタイ語だけ。あとはボディランゲージを駆使して言葉の壁を越えていきます。


川沿いの堤防のペンキ塗り

菊池君 この堤防も過去のプロジェクトで作ったものです。そこをまず真っ白に塗り、現地の子どもたちと一緒に考えた原画を描きます。他にも手形つけて名前を書いたり、楽しかったです。


バナナの木の植樹

戸邉校長 バナナって1年草なんですよ。一回実が成ったものは成らないから、切って、それを今度植えておくとまた成るんですよ。これは商品になるんです。それでこの子達が穴を掘って埋めていった。穴掘るのってね、かなり大変なんです。簡単じゃないんですよ。
千葉君 メーコックファームの中に牧師さんがいるんですけど、その人がギターとか修理とかなんでもできる人で、その人が2~3人で持ち上げられなかったバナナの木を1人で持ち上げて。
戸邉校長 あそこにいる牧師は何でもやらなきゃならない。しゃべるのはちょっとで、大体肉体労働のほうが多い。朝、子どもたちを学校に送る大きいトラックがあるんですけれど、その運転手もしています。聖書の勉強や料理、建設から溶接から農業から、なんでもやります。

他にも、バドミントンや追いかけっこ、キャンドル作りのワークショップ、クリスマス礼拝など、時間の許す限り、一緒に過ごす時間を設け、交流を深めました。5~6歳の子が多く、英語を話せない子もいるので、実際に動きを見せ、覚えてもらいながら遊んだそうです。


クリスマス礼拝








鶴井君 僕は元々消極的で、子供たちも大勢いると聞いていたので、メーコックに入って最初はあまり馴染めなかったんです。でも10日間しかないから無駄にしたくないなと思い、自分の方から積極的にコミュニケーションをとっていきました。そうしたらちっちゃい子と仲良くなれて、成長できたと思います。
菊池君 一昨年初めて行った時は、楽しいとは聞いていたんですけどやはり不安で、どうしたらいいんだろうと思っていました。最初の2日間くらいはほぼただひたすら先輩に付いて歩いていたんですが、以前からマジックやスポーツを結構やっていたので、披露すると話しかけてくれたりして。やはり話しかけてくれると自信がつくので、それからはどんどん色んな人に話しかけていきました。

ファームの人々



千葉君 メーコックの子どもたちって、僕らと同じ16歳だとしても成長の過程が大きく違っていて、学校に通ってきた子供たちもいる一方で、学校に通えずに今から勉強するという子もいて、それぞれ違うんですよね。僕らは小学校・中学校・高校っていう風に決められた所で勉強や運動、部活動をして、教材など何もかもあるんですけど、向こうの人達は何をとっても自分の手で作り出したり、自分で考えて勉強している。僕らだったらあるものが無いっていう人が多くて、無いものから新しくものを創造していく。何でもできちゃう子もいたり、それぞれ特技もあったりして、そういうところを見ていると、僕らがすごく恵まれてるということと、環境に甘えてきているんじゃないかなと深く感じました。


トラックに乗って学校へ通学します


たとえば楽器。道具はピアノ、ギター、ドラムなど、様々なところから寄付されたものがそろっています。しかし使い方に関しては自己流で覚えていかなければなりません。それでも自分の頭で考え、試行錯誤をすることで、使いこなしている子が非常に多いそうです。また演奏できる子が卒業し、必要に迫られたことで、一昨年までピアノを弾けなかった子が礼拝の際にしっかりと伴奏できるようになっていたりと、学びが生活に密着している点も大きいようです。

また、先に触れたファームの牧師さんを筆頭に、そこで生活する人々は施設の補修から生活にまつわる様々なことまで、何でもこなします。

菊池君 筋トレで鍛えたんじゃなくて、物を運んだりといった日常の仕事で自然に付いた体をしてるんです。
戸邉校長 子供じゃないねあれは。みんないつも労働してるからすっごい体してる。体に芯が通って、スポーツをやって鍛えたレベルの体じゃない。メンタルも強いですよ。今1人OBが大学を休学してメーコックに行ってるんですよ。もう帰ってくるんですが、何でもできるようになって。筋肉もたくましくなり、マッチョになっちゃった。
伊藤教諭 たぶんみんなも1年もいれば、いろんなことができるようになりそうだよね。

しかし進路は決してやさしいものではありません。学校へ行っても教育環境は十分ではなく、多くの生徒は読み書き計算を習得してしまうと満足して遊びに興じ、動物も入り込むので「遊園地みたいになっちゃってる」(戸邉校長)そうです。それでも優秀な子は町の中学校に進学するのですが、メーコックの子どもたちは高校にはスポンサーがつくか、無料の学校でなければ進むのは難しいそうです。

戸邉校長 メーコック関係の子では3人行きました。農業高校です。ちゃんとした技術を持っているし勉強できるから、その子たちはもしかしたら事業を自立して何かやれるかもしれない。そういう意味では日本の子供たちよりちょっと進路は明確かもしれないです。大学に行ってる子もいます。チェンライという町で、10万人くらいの土地なんですけれど、そこに行くまでは誰かサポートしないと行くのは難しい。

親がいてもしっかりとした家業があるわけではなく、所在すら不明の場合もある。その中で早期から自立の道を模索し、手に職を付ける努力を怠らない。そういった同世代や年少のファームの子どもたちとの触れ合いは、聖学院の生徒たちにとって大きな刺激となっています。






次回はアカ族の村ホームステイの模様をお伝えします。日本とは大きく隔たった異文化を知る上でも貴重な写真の数々は必見です。



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