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新着情報―共立女子中学高等学校―

2014/8/20

【部活人】能楽部「伝統芸能を受け継ぐ一員として」

日本が誇る伝統芸能『能楽』。
この能楽が部活動として存在する中学校・高校は日本全国を見渡しても希少です。
その一つである共立女子中学高等学校へお邪魔しました。

創部1999年。
中高合同で活動。部員数は12名(2014年7月時点)。
活動場所は礼法の授業を行う畳の教室。練習着は制服。
活動日は基本的に月・水・木の週3日。月に1、2回ほど観世流の坂井音雅先生より指導を受ける。

「こちらへどうぞ」と座布団を勧めてくれたのは、高校2年生の小野寺眞子部長、西田菜摘さん、堀文香さん。最高学年として部を引っ張る3人にお話を聞きました。

先輩の能に魅了され、能楽部へ

西田(以下、敬称略):『能』を初めて観たのは、新入生歓迎会のとき。演目は『羽衣』でした。
その前に、先輩2人が中1の教室へ回って来て、ウケ狙いのおもしろい部紹介をしていたんです。その後、歓迎会の舞台を見て驚きました。「あ、あの時の先輩だ! 」って。同じ人とは思えないほど緊迫感のある雰囲気で、こんなに印象が変わるんだ、すごいなと思いました。
小野寺:衣装もキレイだし、謡っている声も迫力があるし、舞も美しくて感動しました。
堀:それに、能楽部がある学校は少ないですし、能ができる機会なんて滅多にないので、やってみようかと。

中1のころ

入部すると扇、足袋、着物、袴といった道具一式を揃え、謡の練習に入りました。最初の演目は『加茂』。
能楽には謡本といって、能で謡われる言葉(詞章)と節付を記した本があり、それを見て謡の稽古を行うのですが、書体が…。




小野寺:先輩が謡ってくれて、それをメモしました。内容は、解説書を読んだり、顧問の先生や先輩方に教えていただきました。
西田:最初の方は本当に覚えられなくて、家でも練習していましたね。母には『お母さんも覚えちゃいそう』と言われました(笑)。とにかく、謡や所作を覚えることでいっぱいいっぱいでした。

8月初旬には、慶應義塾大学観世会の『慶應観世会能』への招待出演で初舞台を迎えました。

西田:リハーサルの時に扇を出すタイミングを間違えてしまったので、本番は間違えないようにとすごく心配したんですけど、きちんとできたので達成感がありました。
堀:それに、夏休みに入ってからは毎日、部活動があったので、ようやく夏休みが来たと思いました(笑)。




10月には、共立祭で共立講堂に立ち、3月には、他校との合同発表会で舞い手として初舞台を踏みました。

西田:それまでは無我夢中でしたが、舞うようになったら、能がとても楽しくなりました。
小野寺:中1の1年間で謡は10番ほど覚えました。後半から古典の授業が始まると、能の内容がよりわかるようになりましたし、謡いながら、「あ! 過去の『けり』だ! 」とか、文法も気になるようになりました(笑)。

「牛若丸が好きなんです! 」

中1から高2の1学期までに謡では約20番、舞い手としては約10番の演目に取り組みました。

小野寺:改めて振り返ると、そんなに多くやったのかと思います。そんな感じはしないんですけどね。
堀:一番好きなのは、『鞍馬天狗』。牛若丸と天狗の話なんですけど、私は牛若丸が好きなので、好きな人を演じられるのがうれしくて!
小野寺:私は『加茂』。自分の中でうまくできたと自信がある舞です。
西田:私は『杜若(かきつばた)』。ずっと男舞がかっこいいと思っていたのですが、初めて挑戦した女舞が、この『杜若』です。先生に褒められたり、女舞もキレイに舞うとこんなきれいなんだと思い、それから、女舞も好きになりました。




小野寺:理想としては、主人公の気持ちになって舞うことだと思うんですけど、なかなか。実際の舞台では、ここは間違えやすいところだから気をつけなきゃとか、足拍子(足で舞台の床を踏むこと)を外さないようにとか考えながら舞っていることも多いです。

女子高生が感じる能の魅力 能楽部の魅力

小野寺:下級生に教えているときに「伝わっているんだな」と感じます。代々伝えていく伝統芸能の一員として自分もいるんだと思ったときには、すごいことだなと実感しました。
西田:それに、昔の人が演じてきたものを、今の人が見て感動するところもすごいなと思います。




小野寺:もともと恥ずかしがりやで、大きな声を出したり、人の前に立ったりすることが苦手でした。でも、能楽で舞うのは一人か二人。大舞台で一人で立つというのを経験できたのはよかったです。
堀:着物や袴も自分で着られるようになりました。
西田:いろんな人に「何部なの?」と聞かれて「能楽部」と答えると、まず驚かれる(笑)。なにより、少人数でアットホームな感じが魅力だと思います。実は、高校に入学した時に、他の部活も経験したくてやめようかなと考えたこともあり、一度抜けてみたんです。そこで感じたのは、能楽部には強い団結力があり、戻りたくなっちゃうようなファミリー感があるということ。それで戻りました(笑)。

西田:高3の新入生歓迎会で引退。舞台に立つ機会は少なくなったので、その一つひとつを大切にして、舞っていきたいです。
小野寺:後輩たちに伝えることは伝えていったりとか、やり残したことがないようにしたいです。

インタビューを終えて、「ありがとうございました」と一礼する彼女たちの所作がなんと美しいこと! 共立生は礼法の授業で鍛えられているので、立ち振る舞いが美しいのですが、その中でも際立っていると思いました。
そして、立ち上がろうとすると…。足が痺れて動けない…。一方、すくっと立ち上がる彼女たち。「でも、中1のころは足が痺れて、よく転んでましたよ! 」。

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